秋。筑後川の支流、陣屋川沿いの堤防は、さまざまな色に彩られたコスモスが咲き誇り、久留米市内だけでなく遠方からも多くの観光客が訪れ、秋の休日を楽しむ姿が見られます。
北野ではこの3.5㎞ほどの道を<コスモス街道>と名付け、町のシンボルとしています。
それは昭和47年のことでした。
現在「コスモス街道」と呼ばれている陣屋川の堤防沿いの道は、まだ舗装もされておらず、草が生え放題の荒れた道でした。当時は高度経済成長の真っただ中。静かな田園の広がる北野町にも自家用車が増え、整備のされていない堤防は、格好のゴミ捨て場になっていました。堤防のすぐ下に住んでいた角光さんは、堤防に捨てられるゴミをなんとかできないものかと悩んでいました。
そんな折、角光さんは妻が身ごもっていることを知りました。そして、角光さんは妊娠中の妻と生まれてくるわが子を思い、美しい故郷を願って、家の前の堤防に10メートルほどコスモスの種をまきました。
生まれてきたのは待望の女の子でした。娘の健やかな成長と故郷の環境美化を願いながら、コスモスの栽培は毎年少しずつ距離を伸ばしていきました。
美しいコスモスと角光さんの思いが人々の心を打ち、地域の多くの人々が賛同し、コスモスを愛する人の輪はコスモス街道育成愛好会として北野全体に広がりました。
そして、コスモスの成長とともに、角光さんの愛情たっぷりに育まれた娘さんは、笑顔の素敵な女性に成長し、平成7年10月満開に咲き乱れるコスモス街道を、白無垢姿で嫁いでいきました。
現在でも、角光さんの思いはコスモス街道育成愛好会に受け継がれ、ボランティア団体の運営により、コスモス街道には色鮮やかなコスモスが毎年きれいな花を咲かせています。
コスモス街道は、すべて住民のボランティアで運営されています。春の除草剤散布に始まり、毎月の除草や肥料やりなど、10月の開花まで続きます。
このボランティア団体を<コスモス街道育成愛好会>と呼び、現在は27の地域団体が参加してコスモス街道の各エリアを担当し、開花までの管理運営を行っています。
地域住民の愛情と努力があって、「コスモスの町 北野」と呼ばれるまでになりました。
◇北野隊友会
◇久留米市北野女性の会
◇北野朝市マルシェ
◇コスモス有志会
◇北野天満宮通り商店街
◇丸三団地
◇三井中央高校
◇㈱カラーリングファーム
◇中村保育所
◇北野町4Hクラブ
◇北野学園
◇宝生園
◇㈲コスモファーム
◇北野FCヴェンセル
◇由花里倶楽部
◇㈱イトマンスポーツスクール
◇寺子屋工房
◇+you
◇久留米東部商工会
(理事会、青年部、
女性部、出店者協議会)
◇越冬コスモス会
◇未来学舎
◇児童デイサービスるんるん
◇福岡九州クボタ北野事務所
◇出会いの場ポレポレ
コスモス街道育成愛好会で一緒に活動していただけるボランティアの方を募集しています。主な作業は、「コスモス」の種播きや除草管理です。
興味がある方は是非、愛好会事務局までご連絡をお待ちしております。
主催:コスモスフェスティバル実行委員会
運営・管理:コスモスフェスティバル実行委員会事務局
久留米東部商工会 北野事務所(福岡県久留米市北野町中3294-1)
Tel:0942-78-3311/Fax:0942-78-4873